油圧ブースター
こちらの製品は 2021年6月1日より、「パイオニア貿易株式会社」での取扱いとなりました。
本製品はピストン往復運動による油圧ブースターです。
流入した元圧をピストン往復運動により増圧し高圧側に吐出し、高圧側での圧力の消費やリークを自動的に補償し、連続的に高圧側の油圧を保持します。
- 低圧源からMax20倍の高圧へ増圧
- 豊富な製品群で各種の増圧に対応
- 省スペース+ランニングコスト低減

油圧ブースターHCシリーズの増圧作動システム

本製品はピストン往復運動による油圧ブースターです。
流入した元圧をピストン往復運動により増圧し高圧側に吐出。高圧側での圧力の消費やリークを自動的に補償し、連続的に高圧側の油圧を保持します。
1次側(入力側)油圧2~20MPaで作動し、流入油圧に比例し、各タイプの増圧比に従って高圧を吐出します。1次側圧力を変えれば2次側(高圧側)圧力を調整できます。作動システムは右記の通りです(PATENTED)。
基本的には、低圧ピストン(LP)、高圧ピストン(HP)及び双安定性逆転バルブ(BV1)で構成されています。
動作のしくみ
INから流入した油はチェックバルブKV1、KV2およびダンプバルブDVを無負荷で通過して高圧ポートHに流れます。この時、元圧の全流量がブースター内を流れ、H側のシリンダーを前進させます。
シリンダーが抵抗を受け2次側に圧が立つと、チェックバルブKV2およびダンプバルブDVが閉じ、油がVol.1に導かれます。右図の状態でVol.2はVol.3を通ってタンクに開放されている為、Vol.1に流入した元圧によりピストンが下がり、後退端に達するとチャンネル1からの元圧によりBV1が切替えられます。元圧はBV1からVol.2に流入してピストンを押し上げ、2次側へ油を吐出します。増圧比とはLPとHPの面積比によって決まります。高圧ピストンHPが上昇するとチャンネル1はタンクに内通し、BV1は元の位置に戻って次のサイクルが始まり、最終増圧圧力に達すると、このピストン作動は止まり、以後は2次側圧力を保持するのみに作動します。
高圧の解除
外部バルブ(CV)を切替えるとポンプ元圧はRポートへ、タンクはINポートに逆に切替えられ、元圧はDVを開き、2次側の高圧が開放(OFF)されます。
製品概要
使用温度 | -40℃~120℃ |
---|---|
最大流入油量 | 各タイプの仕様をご参照ください。 |
使用油 | 一般油圧作動油(水グリコール使用可) 他の油を使用する際はお問い合わせ下さい。 |
許容入力圧 | 2~20MPaの範囲内で入力して下さい。 |
2次側増圧圧力 | 80MPa(一部モデルを除く) (これを超えない範囲でご使用下さい。) |
フィルター | 10ミクロン(最大19/16-ISO4406)のラインフィルターをお取付け下さい。 |
材質 | 本機は鋳鉄、スチールで構成されています。 表面は亜鉛クロムにて表面処理されています。 内部に動的シールが使用されていません。 静部シールはNBRを使用しています。 |

このグラフが示すように、本ブースターは上記2種類の油圧特性を持っています。
シリンダーの空ストローク時など、2次側に負荷がかかっていない状態ではポンプの全流量がブースター内をそのまま通過するため、シリンダーは高速でストロークします。
シリンダーに負荷がかかり始めると、ブースターは増圧を開始し、2次側が規定の圧力に達するまで増圧動作します。
主な特長
- 必要部分のみに高圧が使用できます。
- 高額な高圧ポンプが不要となります。
- 低圧から高圧への変換に油圧ポンプ以外のエネルギーが一切必要ありません。
- 高圧側での油の消費、リークには自動的に補償します。
- ラビリンス機構採用により長寿命。
- 回転部品を使用していません。
- 軽量。
- コンパクトサイズで高性能。
製品仕様
標準モデル | ||||||||||
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モデル名 | 作動媒体:油 | HC1 | HC2 | HC3 | HC4 | HC6 | HC7 | HC8 | ||
HC3-C,H,I | ||||||||||
作動媒体:水 | HC2W | HC4W | HC7W | HC8W | ||||||
特長 | 超コンパクト | スタンダード | ISO積層 ブロック取付 | 中流量 | 大流量 | 超高圧 | 超高圧 | |||
コンパクト | ||||||||||
重量 | (kg) | 0.7 | 1.0 | 2.5 | 3.7 | 9.5 | 1.5 | 5.0 | ||
増圧比(i) | 1.2-7.5 | 1.2-20.0 | 1.2-20.0 | 1.3-9.8 | 1.3-8.2 | 5.0-20.0 | 5.0-20.0 | |||
9種 | 11種 | 11種 | 9種 | 9種 | 5種 | 5種 | ||||
入力 | 許容入力圧力 | (MPa) | 2-20 | 2-20 | 2-20 | 2-20 | 2-20 | 2-20 | 2-20 | |
許容 入力 流量 | 最小(IN) | (l/min) | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | |
最大(IN,R,H) | (l/min) | 8 | 8-15 | 8-15 | 25-35 | 50-70 | 12-14 | 12-14 | ||
出力 | 増圧圧力の計算方法 | PH=(PIN-PR)×i (P: 圧力 i:増圧比) ※最大の増圧効果を得るためにタンクライン圧力(PR)はできる限り0に近く設定して下さい。 | ||||||||
許容最大増圧圧力 | (Mpa) | 80 | 80 | 50 | 80 | 80 | 200 | 200 | ||
(特注にて300) |
特殊モデル | |||||||||
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モデル名 | 作動媒体:油 | HC6D | HC2D2 | HC6D2 | HC5 | HC9 | |||
作動媒体:水 | HC6D2W | ||||||||
特長 | スタン ダード | 超大流量 | スタン ダード | 超大流量 | ダブル ピストン | 特超高圧 | |||
大流量 | |||||||||
大流量 | 2種作動油 | ||||||||
2種作動油 | |||||||||
重量 | (kg) | 3.8 | 20.0 | 4.2 | 22.0 | 3.0 | 9.9 | ||
増圧比(i) | 1.2-20.0 | 1.2-8.2 | 1.0-10.1 | 1.0-10.1 | 1.2-20.0 | 25.0 | |||
12種 | 9種 | 9種 | 9種 | 11種 | 1種 | ||||
入力 | 許容入力圧力 | (MPa) | 2-20 | 2-20 | 2-20 | 2-20 | 2-20 | 2-20 | |
許容 入力 流量 | 最小(IN) | (l/min) | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | |
最大(IN,R,H) | (l/min) | 12-15 | 70 | 15 | 70 | 8-15 | 20 | ||
出力 | 増圧圧力の計算方法 | PH=(PIN-PR)×i (P: 圧力 i:増圧比) ※最大の増圧効果を得るためにタンクライン圧力(PR)はできる限り0に近く設定して下さい。 | |||||||
許容最大増圧圧力 | (Mpa) | 80 | 80 | 80 | 80 | 80 | 500 |